携帯電話解約違約金上限1,000円は料金値上げのための理由になるか?

TAKASHIです。

最近になり、携帯電話の解約の際に2年契約を結んでいた場合の違約金を今までの約1万円を1,000円にするというニュースが定期的にされています。

元携帯電話販売代理店の社員だった私が思うことは、「解約金を1,000円にしたらその分を値上げする言い訳ができるのでは?」ということ。

 

以下、プラン名はソフトバンクのものです。新規受付終了のプランもあります。

そもそも携帯電話の2年契約というのは、本体代金にもネット料金(パケットし放題)にもウェブ使用料(S!ベーシックパック)にも付いてはいません。

基本料金(ホワイトプラン等)、つまり通話プランに付いています。

携帯電話だからでしょうか・・・。

ちなみに、2年契約の付くホワイトプランは934円ですが・・・、

2年契約のない標準プランの場合、 1,867円になります。プランの名前が異なるのでちょっと分かりにくいですね。

2年契約を結んだ方が、2年間で2万円以上お得になります。

料金プラン名 月額料金 2年間合計 差額(2年契約によるお得額)
ホワイトプラン 934円 22,416円 -22,392
標準プラン 1,867円 44,808円

この2年契約の有無については、現在のギガモンスターでも同様です。

HPにはギガモンスターの料金がデカデカと掲載されていますが、下の方に注釈として、この中には

拡大しますと・・・

しっかりと3,480円の中に基本プラン(基本料金)が含まれていることが掲載されています。

こちらも2年契約の有無でのお得額をチェックしてみましょう。

2年契約を付ける場合、基本料金は1,200円。

2年契約を付けない場合、基本料金は3,900円。

料金プラン名 月額料金 2年間合計 差額(2年契約によるお得額)
2年契約付き 1,200円 28,800円 -64,800円
2年契約なし 3,900円 93,600円

ちなみに、auでも料金シミュレーションで2年契約なしを選択すると毎月最大1,500円お得になる旨の案内がありました。

次におススメされた「auフラットプラン7プラス」の料金内訳をチェックしたところ、以下の表が出てきました。

「最大1,500円」ということで最大の言葉が引っ掛かったため念のため料金プランの方もチェックしました。

こちらも小さく書かれた内訳の「注釈4」を調べたところ、2年契約をすることで基本料金は1,500円引きとなっていたので、基本的この値引き額になるようです。

2年契約付き 2年契約なし
①基本料金 980円 2,480円
差額(2年契約によるお得額) -36,000円

今回、上記のとおりウルトラギガモンスター+やauフラットプラン7プラスを2年契約することでいずれも2年間で3万円以上の値引きがされるようになっています。

しかし、その代わりに途中解約をした場合に1万円の解除料金が掛かるようになっている訳なのですが、私は今回その解除料金が9,000円下がり1,000円になることで、その分いくらか基本料金を上乗せする(またはキャンペーンの値引き額を引き下げる)言い訳ができるようになるのでは?と思うわけです。

総務省は今回の解約金の上限1,000円を設けることで囲い込みを辞めさせ、ユーザーのキャリア間の乗り換えを活性化させ競争させるということですが、それですと一部ユーザーが言っている「長期ユーザーの優遇を」とは真逆の方向へ進みそうですね。

 

以下の記事では通信以外のガス・電気のセット値引きによる囲い込みを激化させるということも書かれています。

また、私がこの投稿で書いた料金の再設定のことについても書かれていました。

例えば、NTTドコモが6月にサービスを開始したギガホの場合、2年間の定期契約ありの場合は6980円だが、定期契約がないと8480円という設定になっている。

解除料が9500円でユーザーが辞めない前提で、2年間使い続けるという約束をしているからこそ、6980円になるわけで「解除料が安いから、もしかしたら辞めるかも」という人に同じ料金プランを提供するのは無理があるというのがキャリアの考えだ。

料金競争によって、通信料金が値下げされるのか、それともユーザーに逃げられる恐れがあるから月々の料金を高めに設定し直すのか、キャリアの今後の対応に注目だ。

端末との完全分離プランの後に携帯電話の解約料金上限1,000円というのはかなり強烈ですし、ショップの店員もこの展開の速さにびっくりではないでしょうか。

報道では秋の実施に向け調整とのことですが、おそらく解約料金1,000円の場合は様々な条件が付けられたり、解約金1,000円実施前と実施後ではキャンペーンの内容・適用条件も異なるでしょうし、「ダブルホワイト」と「ホワイトプランR(Wホワイト付き)」、や「アフター」と「あんしん保証パック」といった古いプランと現行プランが混在しプランの内容の把握、当時のキャンペーンのもどんどん大変になっていきます。

3年前の私ですら大変だったのに今の現役店員はさらに大変な訳です。もうちょっっっっっっっっと現場の声を反映して欲しいものですね!!!!!!。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

新卒で携帯電話販売代理店に勤めApple認定の「iPhone Master」の資格を取得、しかしそれがピーク。その後色んな会社転々とし、人生を彷徨っています……。